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ファンキー台湾滞在記その3。

ファンキー台湾滞在記その3だよ。
そして、今回がファンキー台湾滞在記の最終回だよ。

前回は、三日目の朝から三日目の夜までの話。

だから、今回は、四日目の朝から五日目の夕方、すなわち日本に帰るまでだな。
舞台は台北。これまでの行程は台北~台南~高雄~台中~台北ね。

四日目の朝に行った島的なまち(渓砂尾~臨江園)では、四月と言えど、宮古島と同じ緯度くらいやから、くっそ暑い上、タクシーも走ってないし、まちから歩いて出なアカンのと、野犬に追いかけ回されて、マジ、死ぬと思ったもんやで。

独り言で、何でやねん!って言いながら、逃げたわ。

でもね、でも、そこで見たまちの景色や建物は、ホント素晴らしかった。

そもそもね、今回、台湾に行く前に、グーグルマップやグーグルストリートビューで行くところを探したわけなんやけど、何でか言うたら、日本語で検索してる時点で日本の誰かがそこに行って、記事やら、ブログに書いてるところしか出てこないわけだな。浅いところしか出てこない。観光スポットしか出てこない。

僕が見たいのは、そのまちに住む人たちのリアルな生活が垣間見える景色。とリノベーションされた場所。リノベーションの事例なんてのは、いろんなところに出てるから、労せず見つけられるんだけど、リアルな生活が垣間見える景色は難しいんだよな。

だから、地図で探した。

手がかりは川のまわりと旧日本軍駐留地。

歴史上、きっと世界共通で、治水技術が進化してない昔であればあるほど、川の近くは川が溢れる危険性が高い事から、人気がない場所になり、アンタッチャブルな場所になってしまう事が多い。そして、歴史は受け継がれ、歴史的背景などを含め、現在も人気がないところが多く、結果として、スクラップ&ビルド(再開発)をされておらず、古い建物や古い町並みが残っている事が多い。これは、僕的には完全にいい意味で。だから、僕は知らないまちに行ったら、すぐ川のまわりのまちに注目する。

旧日本軍駐留地は、グーグルストリートビューで見ていて、途中で気づいた。細々とした道ながら、道が碁盤の目のように整備されているところがポイントだった。そういうまちの道の名前で軍っぽい字があったら、即ストリートビュー。行ってみてわかった事、歴史的に価値があるという理由から、やはり、スクラップ&ビルドがされておらず、古い建物が残っている事が多い。何なら、朽ちていく状態をそのまま残し、アートにしたり、歴史遺産にしているところもあった。

注意点があるとすれば、グーグルストリートビューで見た景色と実際に行った時に見える景色が違う事がある。タイムラグで、その間にスクラップされてしまっている場合ね。悲しいけど。

台湾のまちを見て、感じた事の総括。

設計とか建築とか不動産って、どんどん進化していって、どんどん新しいモノを、まだまだ見たコトないモノをってなっていってるけれど、単純に子ども増えたな、部屋が足りなくなったから作ろうか、材料なんかある?とかいう、単純で純粋な気持ちのレベルで増築されたりした初期衝動のような建物は美しいなって。根源的な美しさとか、原点回帰的な美しさ、清さ。

それって、何を求めているか?の究極の答えだと思うんだよね。余計なモノをそぎ落とした究極のシンプル。余計なモノをそぎ落とすには、大事なモノがわかってないといけない。

家や建物絡みの新しく便利な素材なんかは次々に開発され続けている。それはそれでいいのかもしれない。でも、自然や根源的なところや原点的なところ、言ってしまえば、生物的な巣からは、どんどん離れていってる気がする。

住を取り巻く環境の変化と反比例して、人間は退化し、人間関係は希薄化していっている気がする。無関係じゃない気がするんだな。暮らす場所や働く場所の変化と人間や人間関係なんかは、いい意味でも悪い意味でも、関係している気がする。

今一度、そこにどんな人が暮らすのか、どんな風に過ごすか、そこがどんな風に使われるのか、そして、そこに暮らすであろう人にそこで過ごすであろう人に何が必要か、何が必要じゃないか、目の前にある建物をどこまで変えなきゃいけないのか、どこまで変えてしまっていいのか、そういう事を考えるコトが大事だなと。

そういう事を再確認した旅でした。

おわり。

○渓砂尾~臨江園…ここは、今回の旅のハイライトかもしれない。建築とかわかんないけど、部屋が必要だから作るわ的な初期衝動的な美しさのある建物が多かった。建物がぎっちぎちに建てられた街並みも、幼き僕が描いた未来とは違うけど、これもひとつの未来の形なんだろうなって思った。そして、とりあえず、歩き回った。そして、幾度となく、野犬に追い回された。

○華山1914文創園区…僕が行った次の日くらいに日本のアーティスト?クリエイター?デザイナー?が大勢訪れるイベントがあったらしい。僕の行った日は、関係者だけが入れる日だったそうな。フラフラと入ろうとしたら止められて、インビテーションはありますか?的な事をインイングリッシュで言われた。ノーインビテーション!って言ったら、ソーリー、じゃあ、入れないわって、英語で言われた。まぁ、そこに興味はないから、どっちでも良かったんやけど。

○四四南村簡単市集…リノベーション済。リノベーションの完成度からしたら、もしかしたら、低いのかもしれない。ここも外壁はあんまりさわってなかった。将来、どうすんのよ!かわいい街だったけどね。

○淡水重建街…勢いあまって、早くまわりすぎて、最終日にちょっと時間が余ったから、社員旅行を思い出して行った淡水。朝ごはんは川を見ながら、菓子パンを食らう。その後、真夏日和の中、当てもなく、裏へ裏へと、うろうろすると、いろいろ発見できるんやで。意外と。

○城中市場…焦りすぎて、早くまわりすぎて、最終日に時間が余って、家族へのお土産を買わなきゃと、見に行った市場。

○台北のどこか?…きっと、台北のどこかやん。いやぁ、面白かった!