なんだろうね？

今回ね、何か、何も書く事がないなと思ったわけだよ。
何か書かなきゃいけないのかな、とすら。

リノベの企画をさせてもらったのにね。

もちろんだけど、魅力がないとかじゃないよ。

なんでか、考えてみた。

実はね、相談を受けて、その後、初めて、この「家」を見せてもらった時、思ったんだな。

「いい家」だなって。

それに尽きる。

ちなみに、「いい家」イコール豪邸じゃないよ。

デザインがどうとか、面積が広いとか、贅沢な材を使ってるとか、
珍しい工法してるとか、最新の高価な設備があるとか。

それらと「いい家」かどうかとは別の要素じゃない？

全然、同義じゃない。

敷地は広いよ。前にも後ろにも庭がある。

建物の面積の割に、部屋の数や帖数が少ない。

物理的な事実としてね。

うん、わかった。

きっと、この「家」は空間の使い方が贅沢なんだよ。とっても。

そこから、醸し出される「いい家」感。

だからね、間取りを必要以上に変えたり、余計なモノを足す必要はないなと思った。

この「家」に、これからを見せてあげられるように。

この「家」が、これからも愛され続けられるように。

ただ、それだけ。

もう、すぐ、やり過ぎちゃうでしょ？

ダメよ。ダメダメ。

だから、誰かが、それを止めなきゃいけない。

なんでもかんでも、やるのがリノベーションじゃない。
足し算ばっかが、リノベーションじゃないでしょ。

ちなみに、設計は、南吹田琥珀街で一緒にお仕事させてもらっている
株式会社 一級建築士事務所 設計組織DNAさん。

南吹田琥珀街とは、毛色の違うリノベーション。
さすがのステキな仕事ぶり。

ああ、忘れてた。タイトルの説明ね。
「ナチュラルボーンハウス。」

想像だよ。

この建物はね、遥か昔、チョビヒゲ生やした天才肌のストイックな文豪がこだわってこだわって、建てた感があるんだな。

だから、サブタイトルは「チョビヒゲ文豪ハウス」

「家」は、人がたくさんの時間を過ごす空間っていう、当たり前の事にちゃんとこだわって作られた「家」。

職業柄、きっと、「家」で仕事をしてただろうからね。
だって、文豪だからさ。

ああ、今回、何か、何も書く事がないなと思った理由がわかった気がするよ。

余計なウンチクとか、過剰なデザインとか、取ってつけたようなコンセプトが入る余地がないんだな。

ここを作った誰かのこだわりが、そう、「家」への愛が詰まってる。

当たり前の事なんだけどね。

うん、「家」は人が過ごす場所なんだよ。

今回は、そんな「家」そのものを堪能してほしい。

そういう事です。

・設計　株式会社 一級建築士事務所 設計組織DNA
・企画、仲介　株式会社川端組