2016-02-29

空間の魔術師。

二条城のほど近く。
マンション用地としては決して広いとはいえない30坪の敷地。
ここに、3戸の家がございます。

低く落ち着いた軒下空間を共有した新しい長屋スタイル。
複雑に絡み合う3戸の家。
正確には、3戸の部屋。

まぁ、言っちゃえば、もちろん、どこでも、そうなんだろうけど、
この空間は、イチから設計しないと生まれません。
イチからプランニングしないと生まれません。
いや、ゼロの時点から、魔術をかけないと生まれない空間。

こんなにも、練られたプランが生み出されるのなら、
新しく建物を建てるのも、いいね。って思えます。

3戸それぞれが、まばゆい個性を放っていて、
3戸それぞれの個性が、そのまま3棟のマンションのコンセプトでもいいくらい。

感じたコトは、三次元フル活用。
つまり、幅×奥行き×高さをフル活用。
その上で、周辺環境に配し、古き町家の表情を。

新しいだけが取り柄じゃない。
斬新さだけが取り柄じゃない。
古き良きモノを取り入れながら。

そうそう、最近、思ったコト。
僕のやってるコトは、取材だなって。
現地に足を運んで、物件の魅力を総力取材。

その取材の時に、オーナーさんとお話させていただきました。

物件の説明をしていただいた時、すっごく嬉しそうで。すっごく誇らしげで。
試行錯誤を繰り返し、きっと、楽なコトばかりではなかったはずです。
オーナーさんと設計士さん、妥協せず、二人三脚で乗り越えられたのだろう。

そうやって、生まれてきた物件が、悪いはずないじゃん。
他に、似たようなところ、あるはずないじゃん。

ヒトもそうだな。
親が子を、しっかり愛して、育てて、ぶつかって、いろんなコトを乗り越えて、
尚、愛して、育てて。

そんな我が子を誇らしく思ってやれば、
親が子を誇らしく思ってやれば、
子は自然に、
オンリーワンなええ顔をした人間に育つ。
オンリーワンなええ心を持った人間に育つ。

そういうコトだ。

ん？

もとい。

今までにない空間だから、使用用途もフレキシブルに。
SOHO使いは勿論のコト。店なんかにも面白いんじゃないの。

各戸独立玄関がなせる業。
いろんなコトを想像させてくれます。

いや～、建物って、素晴らしい。
ホント、空間って、素晴らしい。