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2016-12-29
満を持して放つ、渾身のニュープロジェクト。
今回は、序章、始まりの話を。
2016年の7月くらいに、飛び込みで来客があった。
独立してから、飛び込みでの来店は数えられるくらい少ない。
有り難い話。
お父さんとお母さんが車に乗っている時に、偶然、僕が出てる回の小枝不動産を見て、僕を知ってくださった。そして、それをお嬢さんに伝えられて、ネットでわざわざ探していただき、ご来店。
簡単に言うと、古いアパートがあって、
リノベーションをして、生まれ変わらせられないか?という相談。
場所は右京区嵯峨野天龍寺。
JRの駅は近いものの、街からは離れる立地。
とりあえず、一度、見せてくださいと言って、後日、現場に赴いた。
現地に行って、まず、立地環境の良さに驚いた。
嵐山が遠くに見えて、山の感じがすごくいい。
高い建物が少ないから、空が広い。
街中にはない、抜け感。空気感?
そして、建物。
珍しいコンクリートブロック造なる構造。
キレイにしてやると、美しいであろう漆喰塗りのダイニング部分。
美しいフォルムの漆喰塗りのキッチンフード。
ところどころにあるかわいげあるタイル。
過ごしてきた時間がにじみ出る、外壁の味のあるタイル。
やっぱり古いからさ、ところどころ、傷みは来ているものの、
目を細めて、ここの未来を想像してみた時に見えた姿は、とても美しかった。
そして、建物を見せてもらった時に、ふと顔が浮かんだ人がいた。
ショップの改装をしたり、家のリノベーションをされている堀川さんって人。
僕の仲介させていただいたkatteさんというカフェの内装をするという事で、名前は少し前から知っていた。他には、島原にあるhyggeさんというカフェの内装もされたとの事。
その話で名前を聞いて、結構経ってから、今度は、僕の仲介させていただいたkitさんというショップの内装を担当されるという事で、初めてお会いした。
なんだかね、縁のある人。噂は聞いています的な。
実は、その一回目にお会いした時も、そんなに話をしてない。あいさつ程度。
それからも結構、時間が経っていた。
なんでかわからんけどね。すぐに顔が浮かんだ。
詳しくは知らないけど、あざといデザインが嫌いで、建物を生かした工事をされるイメージ。
自分で図面を引いて、自分も工事の現場にも立っておられると聞いていた記憶。
きっと、賃貸マンションのリノベーションはされた事がないはず。だとしたら、面白い。
そう思って、連絡した。
お会いして、少し話をした。
このプロジェクトのリノベコンセプトの事、このプロジェクトでのお互いの立ち位置などを。
そして、物件を見に行った時には、もう、言葉はいらなかったよ。
彼は、この建物を見て、静かに微笑んだんだ。
※写真は、2016年8月8日の内覧時のものです。