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2017-02-14
今回のプロジェクトは、京阪野江駅がある成育という大阪にあるまちで起こった事。
僕が独立して、KAWABATA channelなるわけのわかんない、
どこの馬の骨だよ?っていうウェブサイトを立ち上げて間もない頃、一通のメールが届いた。
そう、2年前くらいの話。
今、自分の悩んでいる事をここなら解決してくれそうだって。
数日後、来店してくれた。
短い時間だったんだろうけど、いろんな話をして、
いろんな想いが共有できて、いろんな感情を共感できた。
美容師になりたくて、東京で修行していたら、
急に親が亡くなられたそうで、実家に帰り、物件を相続した事。
大家になってみたら、建物が古くなって来た事もあり、家賃を下げる提案や工事など、
ほぼ不動産会社や工務店の言いなりで、大家業という仕事にやりがいを見出しにくい事。
親が取引していた様々な業者と取引を続けていく事に必然性を見いだせない事。
大家業という仕事を誇れない事。
こんな事を話してくれた。
僕は言った。まずは、自分自身が自分の仕事を誇れるようにしましょうよって。
建物を通じて、やりたいコトがある。とも彼は話してくれた。
面白い人たちが交流し合って、暮らせるような、集えるような場所を作りたい。
マンションから街に波及していくような、面白い場所を作りたい。
熱く話してくれた。
そこから、マンションの空室をリノベーションをするという方向で、話が進んでいった。
設計施工ができる飯坂さんって人に声をかけて、
プランも決まって、さぁ、やるぞ。という打ち合わせの時に、何の気なしに聞いた。
これをやり終えた後、このプロジェクト、どんな風に進めましょうね?って。
彼は言った。残念ですが、これを終えたら、一旦、資金が底を尽くので、数年は何もできません。
だったら、意味ありますか?ないですよね?
場を作ったとして、作れたとして、その場にいる人は生かされませんよね?
広がりのない、広がらない場にいることになりますよね?って。
やめましょうって言った。
やる意味がないって。
実行直前だったにも関わらず、急ブレーキ。
だって、僕は目先のリノベーションをやるコトが目的ではないから。
リノベーションがゴールじゃない。むしろ、始まりだ。
家主さんの想いをできる限り、具現化するコトが僕の仕事だ。
リノベーションはその方法のひとつに過ぎない。
潤沢な資金はない。でも、彼の想いは実現したい。
#1はここまで。
#2に続きます。