2017-06-12

コウウンオールドハウス。

知り合いの設計士さんからの紹介で言ってまいりました。

はい、大阪は豊中。

事前に、写真はもらってました。
でも、写真ではわからなかったね。
写真では、ここの魅力に気づけなかった。

結果的に現場に行ってよかった。百写真は一現場に如かずだ。
生で見ないとわからない事は多い。

京町家とか、古民家とかで、
覆面レスラーみたいなとこあるでしょ？

正体はどんな顔してんだ？みたいな。

直し切っちゃって、面影なくなっちゃった感じのとこ。
建物の生きてきた歴史を無に帰しちゃった感じのとこ。

もし、直す人がそれができる人ならいいよ。
今までの価値に頼らず、価値を創造できる人なら。
でも、残念ながら、正直、なかなか、いないよ。

もとい、直しきっちゃった建物の話ね。

あれはあれで、いい人にはいいんだろうけど、本質は失われちゃってんじゃないかなと思う。
古い建物に暮らすという醍醐味は薄れちゃってんじゃないかなと思うんだ。

ここはね、細かいとこ見れば見るほど、愛を持って、直されてる感じが出てた。
おい、幸せもんだな、この野郎って。

でもね、ひょっとしたら、直す人の愛情がどうこう言う前にね。

建物が古くなって、元々の建材が使えなくなってしまっていて、どうしようもなくて、
新しく入れ替えた、なんて事情がある建物もあるのかもしれない。

建物もオーナーさんも望んじゃいないけど、
長年、住んで住人さんが勝手に直しちゃったってコトもあるかもしれない。

そういう点で言うと、ここは幸せだったのかもしれない。

長年の風雨に晒されても、朽ちずに、
過去の住み手からも、変な直し方もされずに。

幸運だった。

例えば、サッシが木のとこって、少ないよ。

そういう建物だからこそ、住みにくい点はあるのかもしれない。
古い家だからこそ、新しい家では出会わない問題に出くわすかもしれない。

でも、そういう部分といかにうまく付き合うか？

それこそが本質なんじゃないかなと思う。
そこにこそ、本質があるんじゃないかと思うんだ。

最後に、幸運は連鎖するらしい。

幸運な建物に暮らす、あなたに幸運が訪れる事を。